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    塾の講師は易者たれ

    つい先日の事、この2月の受験で見事合格を勝ち取り、当塾を卒業された男の子のお母さんからこんな感謝の言葉をいただいた。

     

    「先生方に、何度もご相談に乗っていただいたお陰で、この受験を乗り切ることができました。本当にありがとうございました」

     

    塾で働く人間にとって一番嬉しいのが、生徒が合格した瞬間保護者の方からこうやって感謝の言葉をいただいた瞬間
    今まで子供のために全てを尽くしてきたことが報われたような気がして、心の底から「塾で働いていて良かった!」と思うのである。

     

    このご家庭が実際に体験したエピソードで、ぜひ皆さんにもお伝えしたいものがある。
    実はこのご家庭。当塾に転塾されるまで某大手進学塾に3年も通われていたにもかかわらず、子供の授業を担当している講師とは一度も会ったことがなかったという。
    一応、面談自体は年に数回実施されていたようだが、それもこちらから希望すればという条件つき。
    しかも面談相手も肝心の担当講師ではなく、それを専門にしている【面談専用】の担当者だったそうだ。

    お母さん曰く、何も知らない相手に個別面談をしても悩みは一向に解消されなかったという。
    具体的なアドバイスは何もなく、模擬試験の偏差値などを見て、機械的にアドバイスされるだけ。
    成績が下がりぎみならば、
    「もっと勉強時間を増やしましょう」
    「しっかり授業を聞くようにしましょう」
    「お母さんも勉強をみてあげてください」

    など、お決まりの文句を言われるだけ。そこから先の「その子の為に」何が必要なのか全く話に出なかったという。

     

    実を言うと、こういった体験は特別珍しいことではない。この文章を読んで下さっている皆さんの中にも同じ対応をされた方も多いはず。
    多くの場合、大手進学塾の個別面談担当者は子供一人ひとりを知っている訳ではない。
    担当者は【成績帳票】という子供個人の成績表を直前に確認して志望校を把握し、今の成績(偏差値)と照らし合わせて話をしているだけ。
    その子の顔つき、性格、学習態度など何も見たことがないのだから、血が通っていない「お約束通り」の言葉しか出ないのも当然なのだ。
    だから「その子の為に」具体的なアドバイスもできないし、お母さんたちの悩みも解消されないのである。

     

    ところで、講師に必要とされている「六者のスキル」というものがある。
    「六者」とは講師が子供や保護者と接する際に求められる六つの資質のことで、いわば教師の心の原点を表すもの。
    この「六者」の役割を理解していない人間には、子供のための本当の指導はできない。

     

    「六者」とは具体的に、「学者」「賢者」「役者」「医者」「芸者」「易者」という六つの役割。
    詳しい内容は私の本を読んでもらうこととして(笑)、今回はこの「易者」というスキルに注目していただきたい。

     
    易者は、「占いで将来の助言をする人」をいう。
    教師の場合、それは「志望校合格に向けた適切なアドバイス」にあたる。
    もちろん何の根拠もなく「合格しますよ!」と言うだけではいけない。
    子供の普段の様子やテストで間違えた問題を鑑みて、「何をどうすればいいのか」を伝えなければならないのである。
    易者として、子供に対して勉強の方法や受験のアドバイスをすること。これからの指針を提示してあげること。
    子供を良い方向に導くのも、講師としての責務である。
    将来に明るい希望が見えなければ、人間は頑張ろうという意欲を失ってしまうのだ。

     

    先ほどのお母さんはこうも言われていた。

     

    「成績が上がらずに苦しんでいた時、励みになったのは先生からのアドバイスでした。
    私たち親も息子も、先生の言葉がなければ成功出来なかったと思います。本当にありがとうございました」

     

    あなたの塾では、講師が子供の合格を占ってくれているだろうか。

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    このエントリーへのコメント

    1. チョコレート

      先生のおっしゃるとおり、うちの子も某大手進学塾に2年近く通っていますが、苦手科目の成績がいっこうにあがりません。苦手科目になると塾の復習もなかなかやろうとしないことが大きな原因とは思うのですが。。。
      先生に個別に相談したくてもお忙しいようでどなたに相談してよいかわからず、結局何もしないまま新6年生を迎えました。
       「何をどうすればいいのか」が子供にも私にもわかりません。
      初めての受験なので、親子でアドバイスを受けたいなと思っています。
      このようなとき、親はどのようにサポートすればよいのでしょうか

    2. skd

      コメントありがとうございます。
      まず今回の件で一番の問題点は、お子様が「苦手科目になると復習をやろうとしない」ことです。
      もしかすると、まだ「どうして受験勉強なんかするのだろう?」と、学習することの意味を理解しきれていないのかもしれません。
      そういう状態だと、「苦手を克服しなければ合格できない」という、ハングリー精神に火がつきません。
      「成績が悪いのは自分の知識が不足しているからだ。だから自力で何とかしなければ!」という気が起こらないのです。
      したがって、チョコレート様のご家庭の場合に必要なのは、お子様本人が「自分の受験だ」、「自分の勉強だ」という意識を持つことだと言えます。

      教師に相談しようにもその受け口がいなくては、チョコレートさんもご不安ですよね。
      私の「早慶道場」では、ちょうど「個別進学相談」を実施しております。
      きっとチョコレート様のお力になれます!

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    野田 英夫

    【プロフィール】
    1967年東京生まれ。
    早慶道場塾長。

    大学時代より家庭教師のアルバイトを始め、人気教師としてめまぐるしい日々を送る。この経験から「子供を成長させること」に生き甲斐を感じ、理想の教育を求めて㈱早稲田アカデミー入社。

    長年にわたりトップ講師として活躍し、御三家・早慶などの難関中・高へ数千人以上合格させた実績を持つ。この経験を評価され教師研修にも尽力。教師の教育を通じて理想の指導法を模索し続けた。そこで培ったノウハウを凝縮した独自の教育法を元に「家庭教師PASS」を創業。2009年度入試では早慶中合格率75.8%を達成した。

    そして2009年12月には「受験を通じて生きる力を育てる」という理念を実現すべく早慶中受験専門の進学塾である「早慶道場」を四ツ谷に開校。日々、子供たちの心に火をつけるべく、檄を飛ばし続けている。

    【WEBサイト】
    http://waseda-keio.jp/